"Google Phone"NexusOneを一週間使ってみた感想

箇条書きします。

  • 動作はとにかく早い(もたつきが無いという面ではiPhoneと互角)。さすがsnapdragon1GHzを積んでいるだけのことはある。ただし、その「動作」が逆にユーザーの負担となっている重大なケースが一つだけ存在する。それはブラウジングの際のFlashの描画。Flash広告を描画してしまうことで、逆にメモリを食いつぶし、ブラウザごと落ちてしまうという経験が多々あった(mixiとか、ね)。iPhoneFlashをサポートしないというのは、こういうのを防ぐためなのかもしれない。
  • タッチパネルの感度が致命的なほど悪すぎる。たとえば、「フリック入力」用のアプリとしてsimejiとOpenWnnの2つを使用してみたが、左下をきちんと押しているのにそのさらに下を押していると誤認識することがある。
  • 日本語入力と英文入力、記号入力の3種を切り替えるのが大変。「simeji」の場合、英文→記号の切り替えの際と、記号→英文の際で押す場所が異なる。iPhoneではこの辺がうまく整理されており、その完成度の高さを改めて感じることとなった。
  • メールアプリの出来が致命的に悪い。さっきから致命的致命的話しているが、メール・ウェブ・入力の三種類がうまくできないモバイル端末は悪いモバイル端末である(異論は認める)。メールのインターフェースは、タイトルが上、下にメールアドレスが表示されるという形になっているが、表示されるメールアドレスがアドレス帳との関連付けがされていないため、差出人が誰か分らない。相手先が表示名を指定している場合はそれが表示されるが、日本の携帯電話事情を考えた時に、そうしている人間はおそらく少数であることから、関連付けは早急に行われてほしい。
  • 下にある4つのボタンがハードボタンではなくタッチパネルになっているため、非常に押しづらい。この部分はアンドロイドの操作体系においてはかなり重要な役割を果たすものであるのに……。
  • 連絡帳で振り仮名の登録が出来ない。これはGmail連絡帳でもかなり以前から言われている「不具合」である。
  • カスタムROMを色々入れて遊ぶことができる。「[Nexus One Android Development」あたりに必要な情報はすべてそろっているので、iPhoneのようなガチガチの縛りから抜け出して自由に自分の好みに合う電話を作ることが(一応)可能(ただしGoogle側からの保証はなし)
  • サードパーティー製のアプリケーションは本当に何でも揃っているので、その点は評価できる。
  • その他、mapアプリが回転しないとかSwiftというTwitterクライアントは便利だとかEn2chという2ちゃんねるブラウザは使いやすいとかあるわけだが、総じて印象はGoogle謹製の部分と入力機能がうまく使えないよね……という感じ。

一週間NexusOneをいじってみた限りでは、NexusOneは「詰め込みすぎた」という印象を持ちます。「余分はいらない、十分が欲しい」という発想が好きな僕としては、やはりiPhoneに戻ることを選択することにしました(といってもソフトバンクには戻りませんが)。しかし、正直な話、GoogleiPhoneを捨ててAndroidへ突っ走る用意をしているとも思えません(そこまで完成度の高いものではありませんでした)。今後どうなっていくのか、Androidの次の手(Xperia*1ともいう)とiPhoneの次の手が国内でガチバトルをするであろう今年4月〜6月、モバイル業界から目が離せそうにありません。

*1:Android1.6ベースだけど……